今日は2ヶ月振りの電車に乗って明治神宮感察会へ行きました。至る所にタシロランが咲き誇り、とても楽しい感察会でした。 感察会のため駅へ向かう途中、民家の軒下に巣立ち前のスズメの死骸があったので、ある事を思い出しました。1983年、東京のあるデパートで「鳥の世界展」(主催:ソ連科学アカデミー・環境庁・日本野鳥の会)が開催されました。その展示の為に大変貴重な標本がやって来るので、その生態画の依頼がありました。その標本とは1828年以降に絶滅した、オガサワラマシコでした。描くための資 料は標本の写真が3枚のみ、今は見た人はもちろん、生態の映像などないのだ から、形態は写真をもとに生きた鳥らしく、色彩はT氏の図鑑を参考に、後は私の想像で描きました。同時にオガサワラガビチョウとオガサワラカラスバトも描きました。 招待状を持って展示場に着くと、真っ先にそのコーナーへ向かうと前方の壁面に、私の原画があってその下のガラスケースの中に思ったより小さな標本が横たわっていました。私の目には1羽(1体というべきか)の死骸に見え、妙に悲しいいやな気分になった事を思い出しました。 今、地球上では多くの生物が絶滅に瀕しているそうです。鳥の世界も例外ではありません。我々が見ている野鳥の何種かが孫の代には居なくなっている、そのような事を起こしてしまう世の中だけには、したくないと思っています。同じ思いの人がもっともっと多くなることを願って止みません。 オガサワラマシコ [1983年制作] オガサワラガビチョウ [1983年制作]
by hitakijo
| 2006-07-10 08:20
| ☆☆感察☆☆
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