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連載エッセイ [自然感察者のひとりごと] ② 菫って、なにいろ ?

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菫って、なにいろ ?


 感察会参加者には必ず声をかける。
ある春の感察会の時、こんな質問をしてみた。
「菫と言えば」・・・『紫色』
「スミレを見た事は」・・・『先日見ました』と答えが返って来たので、さらに詳しく聞く。
『花の色は濃い紫色で、葉はハート形でした』
これから野草を勉強したいと仰るだけあって良く覚えておられた。
「それはスミレではなく、パピリオナケアという外来種です。」
『えっ、スミレじゃないんですか?』
「スミレの仲間ですがスミレじゃないんですよ。」
『えっ??』
 スミレ属には、種名(生物個々の名前)にタチツボスミレ、コスミレなどの名があるが、
ただ「スミレ」という種名をつけられたものがあるのである。
総称と種名が同一でややこしいのである。
スミレ(種名)は、葉がオール形で葉柄にヒレがあり、花は濃紫色である。
スミレは古くから親しまれて来たが、現在の市街地では残念ながら簡単には見られなくなった。
 菫色がなぜ紫色なのかというエピソードがギリシャ神話にある。
【ヴィーナスが乙女達の踊っている姿を見て、
息子のキューピットに乙女達と自分とどちらが美しいかを尋ねた。
彼は「乙女達」と答えた。
怒ったヴィーナスは乙女たちを紫色になるまで殴った。
気の毒に思ったキューピッドが乙女達を紫色の菫の花にしたそうだ。】
 日本は菫王国と言われるほどスミレ属が多く分布している。
日本のスミレ属は非常に変化が激しく、
各地の変種や色変わりを含めて学名があるものが250もある。
 日本のスミレ属には濃紫色、紫色、淡紫色、淡紅色、白い花などがある。
平地から亜高山まで広く分にしているタチツボスミレは淡紫色の花が咲く。
我が家には20数年前、自然に芽生えたヒゴスミレが純白の花を咲かせる。
フェリス女学院中学校の環境教育で毎年5月に行く上高地には、
黄色い花のオオバキスミレが咲いている。
by hitakijo | 2015-04-04 00:01 | エッセイ | Comments(0)
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