感性豊かな子供たち

ある年、小学４年生44名を相手に感察会を行いました。当日は雨、そこで子供たちが自主的に行動出来るようにビンゴ形式の感察会にしました。五感を使って探すもの９コのうち８コは私が指定し、探し当てたらビンゴ用紙に丸をつける。残りの１コはスペシャルとして、好きなものを袋に入れて持ってくるという課題を出しました。子供たちは思い思いのスペシャル探しに夢中です。室内に戻る時間が迫ってきた時に、ひとりの女の子が「先生、袋に入りません」とやって来ました。彼女が入れたかったのは『水面に出来る雨つぶの波紋』だったのです。私は「素晴らしいものを見つけたね」とほめてから、あえて絵でとは云わず「文章で表現することもできるね」とアドバイス。最後に発表した彼女のスペシャルは色鉛筆で描かれた水面の波紋でした。袋に入らないものはダメではなく、そのようなものを探し出せる・・・その豊かな感性を育んであげられる感察会を私は心掛けています。